2010年 01月 25日
ある日の食卓、母と会話から |
名前は忘れてしまったけれど中南米のなにかの神さまだったと思います。
随分前に母が関越自動車道のパーキングエリアで購入、家の一員に。
なかなかかわいい、縦笛を吹く神さまです。
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ある日の食卓、さあ、食事を始めようと「いただきます」というと、母がこう言った。
「箸取らば、雨土御世の御恵、君と我と御恩を味わえ、いただきます」
なになにそれ~と聞く私に、「小学校の時に森山先生から習った言葉」という母。
へ~。いい言葉だね、と私は言った。
”雨と大地がこの世に恵(食べ物)をもたらし、それを耕し作る人と私とのご縁(私には”恩”が”縁”に聞こえた)がそこにある”という風に解釈したからだ。
後で調べてみると、正しくは
”箸とらば、天 ( あめ )、土、御世の恩恵み、君 ( 天皇 ) と親とのご恩味わえ、いただきます。 ”
のようだ。(諸説あり、また時代によっていろいろな言い方があるようです)
母が食事の前にこの言葉を唱えていたのは小学生の時。
きっと正しい意味は理解できなくとも、”恵(食べ物)””恩(いつくしみ)”くらいはおぼろげに理解していたのではないかと思う。小さい頃に先生に学んだ言葉を60過ぎた今でも覚えていて、食べ物のありがたみや大切に思う心を持ち続けている母のあり方に、今度は私がそれに習う。(嗚呼、しかし、若き日の一人暮らしの間にどれだけ食べ物を粗末にしてきただろうか・・・心中合掌)
しかし・・・、時代が時代だけにあって”君”が”天皇”であることに全く気が付かない私・・・、
『君が代』ももう何年も歌ってないし・・・な。
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ある日の食卓、「ねぇ、弁天小僧って知ってる?」という私に、母がすかさずこう言った。
「知らざあ、言って聞かせましょう。名さえゆかりの弁天小僧菊之助たあおれのことだあ~!」
「きゃあ~、お母さん知ってんの~?」
から始まって話は盛り上がり、母が歌舞伎に出てくるヒーローを結構知っていることに驚いた。
と言っても、母は歌舞伎でなく芝居小屋の芝居を観ていたらしい。
「その頃、さんちゃんって人に憧れててね~♪ 芝居小屋の周りをうろうろしてすきあらばひょいと入って観てたよ~」だって。笑
弁天小僧に行き着いたのは『ほぼ日刊イトイ新聞』という糸井重里さんのサイトのコンテンツから。今、『大向こうの堀越さん』というコンテンツがなかなか面白い。”大向こう”さんとは「なっかむらや~っ」「なりたやっ~」とかいう掛け声をかけるひとのこと。この掛け声も聞けるところがまた面白い!
それと、再放送だけど歌舞伎入門がNHKであっている。先週は『勧進帳物語』の解説だった。この物語の舞台がこの近くにある”安宅の関”なので、なおさら興味深く楽しめた♪
さあ、今晩はどんな会話が生まれるのか。
結構楽しみな母との食卓。笑
by latlante
| 2010-01-25 16:54
| 日々のこと